別れさせ屋が受ける相談というのは、ほぼ100%恋愛関係の相談です。
昼ドラ顔負けのようなドロドロとした恋愛から、西野カナが歌いそうな清純系の恋愛まで幅広い相談が寄せられています。
もちろん、思っているひとに恋人がいても別れさせることはそこまで難しいことではありません。
ただし以前、別れさせ屋が嫌がる依頼者さんというお話をさせていただいたときに、
「復讐で別れさせたいという気持ちはまず依頼にならない」
とお伝えしたことを覚えておいででしょうか。
覚えていらっしゃる前提でお話しますと、要するに
「自分がしあわせになる」
こと以外は依頼にはならないということです。
別れさせ屋も依頼者さんがしあわせを目指していないならご協力する意味がないです。
さて。
そこで今日は別れさせ屋が恋愛テクニックをご紹介します。
1:キョリを感じていますか?
よくある相談に「距離感がわからない」というものがあります。
恋愛関係に限らず、ひととの距離感というのは難しいですね。
パーソナルスペースが近いひとに対して、ちょっとヒいてしまうということはよくあるかと思います。
恋愛においても、あなたのパーソナルスペース近すぎではないですか?
だいじょうぶですか? 別れさせ屋は、距離感を言い切ります。
せっかく別れさせ工作がうまくいっていても、依頼者さんが対象に近づきすぎてはプランが台無しだからです。
ですから、正しく相手とのキョリを感じましょう。
2:相手は満たされてないですか?
恋愛の優先順位というのはひとそれぞれです。
夢が第一というひともいるでしょうし、とりあえず遊べればトキメキとかいらない、なんてひともいるでしょう。
相手がいるならなおさらです。
たとえばあなたがお相手の2番手だったとして、1番手とお相手に対して別れさせ工作をしかける。
という状況だとしましょう。
あなたとは食事にも行ってくれますし、恋愛っぽいこともしてくれます。
ですが、
ある程度相手は満たされているひとであることを理解する必要があります。
お相手がよほどの肉食系でない限り、そんなに飢えた状態ではありません。
あなたはお腹が減った状態かも知れませんが、相手はなんでもいいから食べたいひとではないのです。
「なんでお腹減ってないの?」
「ご飯食べにいかない?」
とお腹が減ってないひとに言っても色よい返事はなかなかもらえませんよね。
ここで相手を責め立てるという行為はとってはいけません。
わかっていてもやめられないという方は多いと思いますが、ぐっと我慢です。
別れさせる別れさせない以前に、あなたがお相手から嫌われます。
次第に冷たくなり、連絡もなくなり……という状態から巻き返すのは時間がかかりますし、大変な道のりです。
3:アプローチを変える
別れさせ屋が別れさせ工作をするときに、別れるときは別れるし、別れないときは別れない、と言ってしまうと不安になると思いますが、
あなたは連絡が来るときは来るし、来ないときは来ないという状態になっていませんか?
また空腹のたとえで恐縮ですが、
お腹があまり減っていないひとを外食に借り出すためには策を用いないとダメです。
このとき、自分のお腹減っているアピールは無駄というよりも黙ってたほうがいいですね。
自分のことをアピールするのではなく、どうやったら外食してくれるか? を考えましょう。
相手は空腹ではないですから、「ごはんを食べにいく」ことにはあまり惹かれないでしょう。
それを「なんでごはんをいっしょに食べてくれないの?」と怒っても無意味です。
イベントで釣る、夜景で釣る、サービスで釣る。
そういった策が必要になります。
焦る気持ちもわかりますが、自分との関係を直接的に深めたいためのアプローチはすべてうまくいかないと思っていいです。
4:相手に引かれず、相手を惹きつける
相手が興味あることで関係を広げていくことがベターです。
1回会っただけで、「次飲みに行きましょうよ」はちょっとがっつきすぎかもしれません。
同じことを言っていますが、
「先輩としていろんなことを教えて欲しい」
「アドバイスが欲しい」
「悩んでいることがある」
などと言い方を変えてみましょう。
もちろんひとによりますが、たいていのひとは受け入れてくれるでしょう。
自分本位な、自分のしたいことを目的にしてはいけません。
「もっと仲良くなりたい」から仲良くなりたいように振る舞ってはいけないのです。
連絡をとる上で相手からの愛情を感じるために連絡をとってはいけません。
「わたしこと(俺のこと)好き? ねえ、好きって言ってよ」と毎日のように言われたらたいてい引きます。
結果的に愛情が感じられるのはもちろんいいことですが、自分が愛情を感じられることを目的としてはいけません。
たまたま相手が直情的な気分だったら、好きって言ってくれるかもしれませんが、それはただのラッキーです。
2度3度と続くものではありません。
連絡さえとっていれば満たされるひとはまあ、まずいません。
連絡をとるのは手段であって、目的ではないのです。
「もっと会いたい」「もっと会話したい」「もっと愛情を感じたい」
その接点が連絡だけになると、連絡し続けるしかなくなります。
ちょっと知ったようなことを言ってみるとデフレスパイラルみたいなものです。最近、あんまりデフレスパイラルって言いませんね。
「もっと会いたい」「もっと会話したい」「もっと愛情を感じたい」を重点に置くべきです。
「俺も(わたしも)会いたいよ」って言えばいいのは相手もわかっています。
でも、言いたくないんです。
だって言わなくてもいいんですから。
言わないです。
いま以上の関係は求めてないんですから。
5:「終わり」の予感はあまりアテにならない
さて、どこかでうまく相手を惹きつけることができていれば、あなたの立場は2番手から1番手にいずれ上がるでしょう。
そのときに別れさせ工作を使えば、時間を早めることができます。
イチバンいい使い方ですね。
ですが、うまくできなかったら、当然2番手のまま終わります。
この終わりはなかなか引きずられます。
相手は引導は渡さないです。
だって渡すメリットがありません。
連絡をしつこくしないと返って来ない時点でアウトです。
ここで「ごめんね、しつこくしちゃって」みたいなのは逆にウザイと思われると思います。
そんなことをするくらいならまったく開き直って
「え、このまえそんなテンションじゃなかったような……」
と思われるくらいのテンションくらいでいいです。
「しつこくしちゃってごめんね」とラインしてみます。
なにが返ってくると思いますか?
最高のことばで
「ううん、そんなことない。こっちも楽しいからぜんぜんいいよ」
くらいでしょうか。
でも、よく考えてください。これ、全然プラスではないですよ。
プラスのこともありますけど、そういうときは悩みなんてないくらいラブラブのときです。
なにかおかしいなとあなたが感じているときにこれを言われたら、もう相手は冷めています。
だいたいそんなこと訊いてなんになるでしょうか。
ビクつかない自分を持って、主体的に恋愛できるようになりましょう。
自分の立場を主張することはあまりよい結果にはなりません。
相手のことを考えて、結果として密に連絡をとっている、というのがベストです。
いかがでしたか?
すこし辛辣なことも言ってしまいましたが、恋愛のアドバイスというのは当人にとっては辛口に感じることが多いです。
もし、この話が辛口だなと思ったら、きっとあなたの恋愛はどこかしら問題があると思います。
ひとりで考えられるならいいですが、もし無理だなと思ったら相談してみてください。