再三再四、どこでもお話していることなのですが、ご依頼前にもっともやっていただきたいのは、「落ち着くこと」です。
こればかりは譲ることができません。熱くなってしまって意固地になってしまうとうまくいくこともうまくいきません。
それは大前提としまして、もうひとつ依頼者さんに必ずお願いすることがあります。
自分も変わる
ということです。
別れさせは、改善、変化、向上、と言い方はなんでもよいのですが、とにかく依頼者さん自身に変化してもらわないといけません。
これは変わって差し上げることができない、絶対に依頼者さんにしてもらわなければいけないことです。
この変化に難色を示される依頼者さんは結構多いです。
ですが、ここを嫌がって拒否されてしまうと、相手を別れさせてもただ別れさせただけに終わってしまうことが多いです。
これはせっかく工作が成功しても無駄になる可能性があるので、別れさせ屋は嫌がります(もちろん、別れさせること「だけ」を依頼として受けている場合は嫌がりません)。
そのあたりを詳しくご説明しましょう。
1:改善は難しいもの
自己改善。
もしかするとこれはなんだか怪しい宗教のように聞こえるかもしれません。
これは自己改善がそれほど難しい、ということを示しています。
時間もかかりますし、当たり前なのですがつらいことです。
途中で投げ出したくなりますし、根気と覚悟がなくてはうまくいきません。
なので、それを失敗したとき、そんなことができるのは宗教だ、ペテンだ、マインドコントロールだ、と言いたくなる気持ちは理解できます。
少々冷たく聞こえてしまうかもしれなくて心配なのですが、これは必要だから必要と申し上げているだけなのです。
あなたが変わらない限り、仮に別れさせが成功してあなたの元へパートナーが一時的に戻ってきたとしても、また去るだけです。
原因がなにひとつ改善されていないのですから、当然そうなります。
2:「私だってやってます」
工作と自己改善というのは同時進行になる期間が出てきます。
別れさせ工作は進んでいても、自己改善が進まないとその先の復縁にはなかなか至りません。
そのときによく出てくることばが
「私だって頑張ってます」。
もちろん、私達別れさせ屋も依頼者さんが頑張っていないと思っているわけではないのです。
自己改善がつらいことは知っていますし、つまずきやすいということも知っています。
しかし、乗り越えてもらうしかありません。
「私は頑張っている」ということは、簡単に言うと、いまの自分で評価して、という趣旨です。
ですが、いまのあなたにいいところがあるのはこちらは百も承知です。
依頼者さんのことはそれくらい理解するようにしています。
それでも、変えた方がいい部分は絶対にあって、それが原因となって別れているのです。
いいところはそのままに、原因部分を取り除くことが別れさせ屋が要求している自己改善なのです。
3:自己改善はなぜつらいのか
では、そもそもなぜ自己改善はつらいのでしょうか。
自己改善のつらさは主にふたつの理由があります。
Ⅰ:効果が見えづらい
自己改善をしてみて、自分自身が変わっているのがわからないときが大変です。
本当にケース・バイ・ケースで、正直なところやってみないとわからないですが、変化が見られるまで3ヶ月は必要だと思います。
ダイエットなら多少の変化でも気づいてもらえますが、メンタル部分は周囲から見えづらいものです。
まずメンタル部分が変わると、行動が変わります。
行動がかわれば周りの反応が変わります。他人が気づいてくれる、ということです。
そして、周りの反応が変わったときに初めて、自分が変わったかもしれない、と思えます。
アスファルトの雪のようなもので、積もり始めたら一気に積もります。
積もらないときには目にも見えませんし、つらいのですが、一番大事です。
Ⅱ:いままでしたことがないことをしている
少し厳し目に言えば、これはいままで自分が楽ことを選んでいたから、ということにほかなりません。
たとえば失恋直後、
ひとりで閉じこもる。
会社に行かない。
ご飯を食べない。
たしかに当人は苦しいでしょう。ですが、これは楽なのです。
自己改善が必要な依頼者さんは、苦しいけれど、楽なことばかりをチョイスする傾向にあります。
自己改善は苦しい上に楽ではないことをしてもらうのです。
閉じこもったりすることは、感情に流された行動です。
それを改めて、相手のことを考えたり、知ったりするということをできるようにならなくてはなりません。
無理して、会社に行きます。
無理して、ご飯を食べます。
無理して、ひとに会います。
この無理という部分をあまりしてこられなかった方が多いので、苦しく感じるのです。
4:行動と感情が一致しない
自己改善に成功すると感情に流されなくなります。
これは感情を失うということではもちろんありません。
我慢ができるようになるということです。
感情=行動
だったものが、感情と行動が一致していなくても、行動できるようになります。
やりたくないことができる強いメンタルになるということです。
相手が嫌だなと思っていることに気づいてあげられる。
嫌だなと思っていることを我慢できる。
自分が嫌だなと思っていることを話し合える。
ここまでくれば8、9割自己改善は成功したようなものです。
自信になります。
変わったな、と思った瞬間は、本当にばっときます。
突然すぎて戸惑うかもしれませんが、それで変わらない方がよかった、とおっしゃる依頼者さんはいままでいらっしゃらなかったです。
感情のままに行動することはいつだってできます(自己改善したあとでももちろんできます)。
感情とは別に行動することはできるようでできません。
できなかったことをできるようにすることが求められている、と言ってもいいかもしれませんね。
自己改善を拒むということは、できなかったことをできないままなんとかしてください、と言っているのとほぼ同義です。
結局、別れさせはなんとか成功するかもしれませんが、依頼者さんにとってそれがしあわせな未来を手にすることになるかは疑問です。
パートナーが別れて他の人と付き合う度に別れさせ屋に依頼するというのは、あまり現実的ではありませんから。
いかがだったでしょうか。
最近、厳しいことを言い過ぎているかもしれません。
営業的には「優しい」「楽」「甘い」と美辞麗句を並べた方がいいのでしょう。
ウチに来れば王様お姫様のように座っているだけで相手が別れてあなたのところへ戻ってきます、と言った方がたぶんいいでしょう。
ただそれは嘘です。
いや、厳密には嘘ではないかもしれません。そういうケースもなくはないでしょうから。
何度も言っていますが、そういった自分に都合のいい奇跡を期待してはダメです。
努力すれば、冷静になれば、自分が変われば、奇跡など起こさなくても未来はつかめます。
ほとんどありもしない奇跡を待つよりも、汗をかいて苦しんで手に入れる方が、ずっと現実的だと思います。