落語に「居残り佐平次」という噺があります。
冒頭部分で遊郭の客のことについて触れ、ああいうところのお客さんにも上中下とあるそうで、上は来ず、中は昼来て昼帰り、下は夜来て朝帰る、そのまた下の下に……といった具合に噺が始まります。
冒頭からなんの話をしているんだ、サイトを間違えたか、とお思いかもしれませんが、安心してください、「明日、別れさせ屋に相談しようと思う」ですよ(お笑いネタはすぐ風化しますよね、気をつけます)。
どの業界でも、どんなお店でも、お客さんが来てくれるのは嬉しいものではありますが、中には来てもらっても嬉しくないお客さんもいるのです。
そんなわけで、今回からは、「別れさせ屋が嫌がる依頼者さん」シリーズをご紹介します。
「お客を嫌がるなんて」と思う方もひょっとしたらいらっしゃるかもしれませんが、別れさせ屋も人間ですから、やる気がなければ当然のようにクオリティーは落ちます。
もしあなたが別れさせ屋に依頼するときには、嫌なお客さんにならないように気をつけましょう。
0:番外の番外編、別れさせ屋アクアがお断りする依頼者さん
別れさせ屋アクアでは、何割かお断りする依頼者さんがいらっしゃいます。
これはクオリティーが下がる云々というよりも、気持よくお手伝いできないような依頼は受けたくない、という考え方にもとづいています。
うまくいかないことが目に見えている依頼は受けたくありません。
うまくいかない、というのは成功率が低そうな案件、やっかいそうな案件をパスする、という意味ではなく、依頼者さんに改善の意識が見られない場合のことを言います。
別れさせ工作はとても難しそうに見えても、案外なんとかなるものです。
よほど関係が悪化している、ストーカー扱いされている、なんて事情がない限りは、打てる手はかなりあります。
ご想像されているよりもずっとある、と言ってもいいでしょう。
ですから、難しいと思うんですけど、という先入観はあまりアテにはなりません(もちろん、「たしかに難しいですね」と言うこともあります)。
でも、もしあなたが依頼したらなにもしなくていいと思っているのであれば、まず成功しません。
どれだけ簡単そうに思える別れさせ工作であっても、うまくいく可能性はうんと少ないです。
別れさせから復縁に至るまでには、自己改善は必ず必要です。
そして、自己改善はその名の通り、自己で改善する必要が必ず出て来ます。
それができそうにない方は別れさせ屋アクアではかなりの確率でお断りしています。
少しでもいいので変わろうという意志を持って、アクアの番号をコールしていただけると嬉しいです。
さて、それでは前提が終わったところで、まず、恒例の(?)番外編からです。
これは依頼者さんが悪いわけではないのに嫌われるパターン、つまるところ、別れさせ屋が悪いパターンです。
ですので、こういう態度はOKです。どんどんやりましょう。
この場合は別れさせ屋を嫌がらせてOKです。
この番外編の態度をとってみて、嫌がるような別れさせ屋は、かなりの確率でまともな仕事をしないでしょう。
番外編でご紹介するお客さんは、普通に業務をしている別れさせ屋にとっては嫌なお客さんにはなりません。
1:契約時に細かい方を嫌がる
経費はどこまでが実費になるのかということは気になるかと思います。
交通費の計算はどこからか、飲食費はどうなるのか、など細かく考えていけばいくほど面倒です。
どんぶり勘定できるなら、その方が楽ですし、別れさせ屋が得することはあっても、損することはまずありません。
あとは、何回工作や調査をやるのか、いつ報告をするのか、といったことも、契約段階で約束させられることを嫌がります。
約束していなければ、やりましたよ、と言うだけで済みます。これほど楽でろくでもない商売はないでしょう。
値段についても「寿司屋の時価」みたいな感覚で、「この案件は難しいのでランクSです」なんて言ったりします。
明確な案件のランク付けの基準でもあればいいですが、あまり案件のランク付けの基準が明確だった話を聞いたことがありません。
→契約書は細かくチェックして、常識の範囲内で出来る限り指摘しましょう。
料金は明朗(1回あたりいくら、1時間あたりいくらとわかる)であって、ランク制などは避けた方が無難です。
2:事務所に来る方を嫌がる
よくある話で、面談や契約をホテルラウンジや喫茶店で行う別れさせ屋がいます。
ホテルラウンジは一見するとよさそうなイメージがありますが、単純に呼べる場所がないから使っているだけです。
コーヒー1杯が1,000円とか、1,500円くらいでしょうか。
それでも事務所を借りるよりは安上がりです。
事務所がなくても仕事さえしてくれればいい、とおっしゃるのであれば止めはしません。
ただ、個人的には事務所に常駐しているスタッフがいないのは、不安だと思うのですが……。
私なら高いお金を払うのですから、依頼するときは事務所に行きます。
会社の規模はやっぱりチェックしておきたいですから。
もちろん、べつにホテルラウンジで会ってもいいですが、行きたいと言って渋ったら要注意です。
→会社規模、事務所、常駐スタッフの有無は実際のところ、事務所に行かないとわかりません。
行って確かめた方がいいでしょう。
3:よく調べてくる方を嫌がる
代表者を調べてきたり、警視庁の行政処分を見てくるような方を嫌います。
代表者がなにかしらの理由をつけて面談を断るようなところは避けていいでしょう。
また、警視庁の行政処分(東京都公安委員会が公表する探偵業の業務の適正化に関する法律に基づく行政処分)を調べてみると、名前が出てしまっている別れさせ屋もいます。
これを美化することもできると言えばできます。
結果出すために本気です、みたいな論拠です。
が、そんなわけはありません。法は守りましょう。当たり前のことです。
いくらでも別れさせ屋はありますから、載っている業者を避けたところで選択肢は大して狭まったりしません。
→この項目は嫌がったらすぐ逃げるくらいで充分です。
「警視庁の行政処分」は然るべき理由があるので、行政処分されています。
そんなにドラマチックな不誠実は転がってません。だいたいの不誠実は単なる違法か違反です。
4:悪徳でない業者がアクドイことをする
これまで紹介したのは、なにも飛びきりの悪徳業者だけがやることではありません。
難易度で料金を変えている業者さんは実は結構あります。
難易度の定義が明確ではないので、「寿司屋の時価みたいなもの」というのはお伝えしましたが、難易度で値段が変わる業者さんが必ず悪徳である、というわけではないのです。
あるいは、業務をやらない、やったように報告するということは業界にわりと蔓延しています。
メール、電話で報告するだけならいくらでも報告できます。
たとえば報告資料にいつも画像がないときは、まずやってないと思ってもいいでしょう。
これは結構、大手でも、普通に見えるところでもやっている可能性があります。
さすがに全部やらないとバレるので、5回の調査のうち2回はやらない、なんてことが多いでしょうか。
この手法を使う場合には、契約を期間で縛ることがほとんどです。
期間契約で縛っている場合はたとえ、水増し報告をしても、そんなに問題にならないからです。
1ヶ月で何回やると言っていないので、契約違反にならないという論法なのでしょう。
ちなみに、この水増し捏造報告はだいたいわかります。
たとえば「新宿南口から東口にかけてブラブラとウインドウショッピングをしたあと、自宅方面の電車に乗ったために終了」とでも報告すれば、ほぼ間違いなく捏造です。
写真もなく、具体的でもなく、「電車に乗った以降追っていない」など見えていない時間を作ることで、言い訳する要素を作ります。
せめて最寄り駅で改札くぐるまでは見ないと、そのあとなにをするかわからないというのは、普通に考えればわかることですが、水増しや捏造する場合には、普通に考えればわかりそうなことをやりません。
さて、いかがだったでしょうか、「別れさせ屋が嫌がる依頼者さん」シリーズ、番外編。
番外編は別れさせ屋が悪徳だったり、詐欺だったりという視点から書いています。
ここに載っているような依頼者さんになりましょう。
こんな依頼者さんになれば、そう簡単には別れさせ屋に騙されないはずです。
すくなくとも、契約してスタートラインに立った瞬間に泣くような目にはあわないと思います。
次回からは「嫌な依頼者にならない」ため、「別れさせ屋が嫌がる依頼者さん」シリーズ本編をお送りします。
耳障りのよい言葉だけをお伝えするわけではないので、嫌なことを言ってしまうかもしれませんが、少しだけ我慢してお付き合いいただければさいわいです。